Torillo Bassesはドイツを拠点とするベースブランドです。
ビルダーのTomはミュージシャンとしても活動しており、自らの経験をもとにして優れたベースを作り上げます。
ビルダーとしてのキャリアは20年以上になるようです。
プロフェッショナルのミュージシャン自身がビルダーだからこそ、彼の作るベースはステージで働くための実用性と、音楽を華やかに彩る華を兼ね備えます。
彼自身のミュージシャンとしての活動量が多く、なかなか生産量が上がらないのが正直悩ましいところです。
実際のところ2024年に入荷した3本は、2022年以前にオーダーを入れていたものです。
Tomに最初にあったのは2019年の、ドイツはマンハイム。
Guitar Summitというギターショウでした。
突出したクオリティは一見して感じ、その印象は最新の作品を触っても良い意味で変わりません。
当時から完成されたブランドでした。
ちなみに最初に出会ったドイツの会場には名手Etienne Mbappéがいて、Torillo Bassesを試していました。
横から話を聞いていると本当にベタ褒めしていて、購入も検討しているようでした。
しかし、彼が興味を持っていたものはGIBが押さえていたもので、それが当時入荷した日本に最初に入荷したChanticoだったわけです。
さて、今回入荷した3本のうちの1本であるこちらは、JBのスタイルを持ったChanticoです。
FCVとは、Full Custom Voiceの略で全ての要素を1つのオーダーのために0から構築し、最高の技術で製造する最上級のモデルを指します。
Chanticoはジャズベースをモチーフとして、伝統的な要素をTorilloの流儀にミックスしたモデルです。
丁寧に製作されたネックは堅牢さとしなやかさを感じさせられます。
滑らかなネックグリップ、美しいフレットワークはスムースな演奏をサポートします。
この美しいネックにはミュージシャン的な都合が第一に考えられていることを感じますね。
ミュージシャン兼ビルダーだからこその、素晴らしい仕事です。
ピックアップやプリアンプは自社のために最適なものをオリジナルで製作しています。
サウンドはパワフルでスピーディ。
地を震わせるマッシブな低域、そして空をたたき割るような力強いプレゼンスが特徴的です。
このフルレンジでパワフルなニュアンスはある意味でMTD的で、ある意味でヴィンテージFenderのよう。
今までにないイマジネーションを生む、まさに新世代のモダンJBです。
●SPECS
Chrome Hardware
dot inlay
Alder body
rosewood fingerboard
19mm pitch at bridge
torillo PUs & preamp
5strings
gloss finish
White Color
付属品 ：ギグバッグ
文章：嵯峨駿介
検品担当 : 岩井
メーカー保証付き
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