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A.S.P. GEARは日本のエフェクターブランドです。
デザイナーが強めのGEEKで、実にマニアックな視点から、普遍的な価値が輝く美しい製品を作り上げています。
ベーシストが求める機能性と夢見るクールなサウンドを同居させた実にマニアックなエフェクトペダルの製造には定評があります。
Fear, and Loathing in Las Vegasのテヤン・テツヤ氏、SOPHIAの黒柳能生氏などが同ブランドの製品を愛用していることで知られます。
こちらはアグレッシブなドライブサウンドとフレキシブルなEQが得られる、TRIBAL GEYSERです。
GIBとのコラボレーションということで、上質でシンプルなルックスで仕上げました。
本ペダルについてGIB側の見解として「EQを遠慮なくブーストした強めのドライブサウンドが他に代えがたい魅力がある」ことをA.S.P. GEAR側に伝えました。
これについて話し合った結果、GIB Limitedの本モデルにおいてはEQをブースト/カットではなくブーストのみとすることにしました。
カットをなくした分、ノブの回し幅全部を使ったより繊細な音作りが可能になっています。
TRIBAL GEYSERはTRIBAL AMPというプリアンプを発展させたモデルです。
TRIBAL AMPはGK系のベースアンプのサウンドをモチーフとしています。
そのため、サウンドの基本としてはローミッドに強さがあり、そして高音域はクリアでパワフルです。
これだけでも素晴らしいものですが、さらにアグレッシブなドライブセクションを加えたのがTRIBAL GEYSERです。
よりドライブペダルとして特化させたいという思いで、前述の通りEQはブーストオンリーに変更しています。
EQは4バンド、LOW (60Hz) , LoM (250Hz), HiM (1kHz), HIGH (4kHz)といった構成。
低域が60Hzと少し高め、HIGHはBartolini TCT系でも設定される4kHzであることはベーシストとしては納得感ありますよね。
個人的にもこの設定には同意で、実際のところ弊社がベース用にEQをデザインするときにはこの2点を外すことはありません。
そしてLoMとHiMが250Hzと1kHzであることも絶妙。
250Hzは粘りが、1kHzはアタックの強さが足されます。
500Hz近辺だとぼわついた印象になってしまいがちなので、ここを避けているのは個人的には好感がもてます。
この4つのEQをブーストしていくと、おのずと500Hz近辺は谷のようになっていくわけですね。
これは、最近ベース本体に搭載されるプリアンプでよくある2バンドのブーストのみのタイプ(Sadowsky,Alleva Coppolo, JIENIEなど)とも似ているカーブです。
BITEスイッチもこの点と非常に似た印象で、オンにすると500Hz近辺をぐっと抑えられるように感じます。
そしてドライブセクションは、シンプルにDRIVE, MIXのみ。
このドライブがローが消えずにかつトレブリーで、わずかなコンプ感と瑞々しい倍音感を加えてくれます。
総じてモダンでバランスが良く、独自性の高い音像を作れる高品質なドライブペダルだと言えるでしょう。
自分でノブを触りながら弾いていただければこの魅力を強く実感できるはずです。
特にJBなどのPUが2つ載ったベースにはとっても相性が良いと思います。
とってもおすすめ。
ぜひお試しください。
●SPECS
CONTROL : VOL, DRIVE, MIX, EQ(HIGH, HiM, LoM, LOW), BITE SWITCH
POWER : 9V
文章:嵯峨駿介
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